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愛媛県今治市の中学2年、久保田丸慈さん(13)が四国霊場八十八カ所の歩き遍路に挑戦し、結願(けちがん)した。冬休みなどを使い、小学6年から5回に分けて計61日間で巡った。友達が同行した行程を除いて一人旅。「けっこう一瞬だった」と振り返るが、行く先々で出会った人たちの善意のリレーが支えていた。
久保田さんは瀬戸内しまなみ海道沿いにある離島の大島に住んでいる。6歳からボーイスカウトの活動をしており、一昨年の春休みに兵庫から鹿児島まで23日間かけて自転車で走破するイベントに参加。野宿しながら旅をする面白さを知った。夏休みには意気投合した同世代の2人と、四国から北海道まで自転車とフェリーで1カ月で往復した。
「大人がいなくても意外と何とかなる」。手応えを感じ、次は四国遍路。仲間とは都合が合わなかったが、「1人も楽しいだろう」と、冬休みに始めることにした。
その年の12月28日、1番札所の霊山寺(徳島県鳴門市)をスタート。朝7時に起き、8時に出発する。夕方5時ごろにはスマホでテントを張る場所を探した。
寝袋、テント、ヘッドライト、着替え、モバイルバッテリーなどを入れたリュックサックの重さは約10キロ。1日に歩く距離は20~25キロを目標にした。
3日後の大みそか、寒波が襲って雪が降り積もり、最初の試練が訪れた。
2番目に標高が高い12番札所の焼山寺(徳島県神山町)周辺で足を4、5回くじいた。滑って仰向けに転んだ。辺りに家も何もない場所で日が暮れた。
「何しとるんかー」。軽トラ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル